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日本海スタイル 統括シンポ 石破茂氏基調講演「日本海側から創生する わが国の未来」ほか

■豊かなあす 地域から

東京一極集中から脱却して地方を元気にするため、知恵を出し合い行動しよう-。新潟・青森・秋田・福井・兵庫・鳥取・島根の日本海沿岸7県と、地域の視点でニュースを発信している6新聞社が、地域交流事業「日本海スタイル」の一環として昨年12月13日、東京都千代田区の日本プレスセンタービルでシンポジウム「日本海地域が輝く、日本海地域で輝く」を開いた。地方創生担当大臣を務めた石破茂衆院議員(鳥取1区)の講演と、地方移住をテーマにした識者3人によるパネルディスカッションの模様を再現する。

■基調講演 「日本海側から創生する わが国の未来」 前地方創生担当相・衆議院議員 石破茂氏

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◎官民で危機感共有 「日本海側から行動を」

現在進められている地方創生は、田中角栄氏の「列島改造論」や大平正芳氏の「田園都市構想」、竹下登氏の「ふるさと創生」とは異なる。いずれも立派な考えだったが、「これに失敗したら国がつぶれる」という危機感はあまりなかった。

今や女性の平均初婚年齢は29歳、第1子の出産平均年齢は30歳。職場や家庭で責任が重くなった上に、要介護の家族でもいれば三重、四重の負担となり、2人目、3人目の出産は苦しくなる。

今のままの出生数や死亡数が続くと、1億2700万人の日本の人口は将来、恐ろしく減る。2900年に4千人、3000年には1千人となり、いずれこの国はなくなる。

地方創生に失敗すると国がつぶれるという危機感を国全体で共有すべきだ。重要なのは、地域の方々がこの問題をどう認識するか。やりっ放しの行政▽頼りっ放しの民間▽無関心の市民-の地域に発展はない。

昭和40年代半ばから10年間、地方が元気だった時代があった。シャッター通りはなく、農山漁村にも活気があり、休日には観光客が押し寄せた。公共事業と企業誘致により、地方で雇用と所得が創出されたためだ。繊維や家電、自動車など同じ物を安く大勢の人でつくるビジネスモデルが全国に展開され、多くの雇用と所得をもたらした。今、同じ事をもう一回やれと言われてもできない。

日本には47都道府県に1718市町村があり、地域のことは東京・永田町や霞が関で分かると思う方がおかしな話だ。それぞれに合った政策を展開しないと、存在力を発揮できない。

そこで、改めて地域の特徴を見直してほしい。土や水、光、温度と全ての条件を兼ね備えた日本ほど、農業に向いている国はない。必死にセールスに歩けば、日本の農産品は世界でもっと売れる。漁業だって漁獲量、漁獲高ともピークの半分に落ち込んだ原因を徹底して分析したかというと、決してそうではない。林業を見ると、国全体の7割が森林なのに、なぜ外国から木を買ってきた方が安いのか。大型建造物を木造にすることも真剣に議論すべきだ。

地方創生の実現に向け、お願いしているのはたった一つ。「産官学」に金融、労働、言論の各分野が協力して、全ての都道府県と市町村に今後5年間の総合戦略をつくり、毎年改訂してほしい。課題や解決手法はそれぞれの地域でないと分からない。ただ、都道府県や市町村にエコノミストを置いて経済分析しているような例は聞いた事がない。それでは生産性を上げることはできない。

19世紀は日本海側の時代だった。1893(明治26)年まで日本で一番人口が多かったのは新潟県だ。日本の未来の創生へ向け、日本海側の地域から行動してはどうか。

今さえよければいいのではない。自由で豊かなこの国をどうやって次の時代に残すことができるのかを真剣に考え、実行に移していくことが、今を生きる者の果たすべき責任であり、成し遂げなければならない課題だ。

<いしば・しげる>1957年、鳥取県生まれ。慶応大法学部卒。86年の衆院選で初当選以来、10期連続当選。防衛相、農相、地方創生担当相のほか、自民党幹事長などを歴任した。衆院鳥取1区。

■主催者あいさつ 新潟日報社社長 小田 敏三

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◎将来的な伸びしろ 無限に

日本海側の地域に行ってみたい、住んでみたい。そんな首都圏の方々の思いを実現してもらうため、「日本海スタイル」では7県と地元の新聞社6紙が連携し、日本海側の魅力を発信する多彩な事業を展開してきた。

日本海側は四季がはっきりしていて、豊かな食や深い文化が培われてきた。これは世界に誇れる資源の宝庫といえる。さらに対岸諸国という後背地を抱えている。日本海側には、将来的な伸び代が無限にある。

国は現在、地方創生を進めている。地方が元気にならなければ、日本は元気にならない。地方創生を実現するためには、日本海側の地域と地域、人と人がこれまで以上に絆を深めることが必要だと確信している。

■日本海スタイル 県境越えて多彩な企画

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<佐藤可奈子さん(左)が十日町市での暮らしの魅力を紹介した「日本海スタイルカフェin東京」=2016年7月、東京・丸の内>

◎タブロイド紙を発行

日本海沿岸地域の活性化を目指す交流プロジェクト「日本海スタイル」。2016年6月、日本海沿岸地域の地方紙6社と7県が実行委員会を発足。東京、大阪での交流イベントやタブロイド紙発行、特集記事、共通連載、シンポジウムなど多彩な企画を通じて日本海の魅力や特色、移住の可能性などを紹介してきた。

◎東京・大阪で市民講座
東京一極集中の裏側で進む地方の衰退傾向を踏まえ、県境を越えて連携し沿岸地域の魅力や地域再生の道筋を探るのがプロジェクトの狙いだ。まず7月に「日本海スタイル」のコンセプトを伝えるタブロイド紙100万部を首都圏で発行した。
その後、東京・丸の内を舞台にイベント「日本海スタイルカフェin東京」を始めた。日替わりで各県の魅力を紹介するトークショーが目玉。新潟は、東京都内の大学を卒業後、十日町市に移住した佐藤可奈子さんが雪国での生活や農業の魅力を紹介した。

◎移住テーマに共通連載

紙面では7月下旬に各地の魅力を盛り込んだ特集、10月に各紙共通の連載企画「豊かさ求めて-移住が開く地域の未来-」を掲載した。「移住」に可能性を見いだし、奮闘する人々の姿を紹介した。
10月からは食文化の奥深さを学ぶ講座を開いた。都心の市民講座「丸の内朝大学」と連携した企画で「乾物」が主題。多彩な食文化は日本海地域の大きな魅力で、新潟の回では、県産の車麩(ふ)を素材に、新潟県の郷土料理や車麩をアレンジしたレシピを学んだ。
11月には「日本海スタイルカフェin大阪」を開催。「カリスマ添乗員」として知られる日本旅行の平田進也さんが旅にまつわる楽しいエピソードを話した。12月には締めくくりのシンポジウムで石破茂・前地方創生担当相が地方創生の重要性について講演した。

■6地方紙、7県が連携

「日本海スタイル事業」実行委員会を組織するのは、新潟日報社、東奥日報社、秋田魁新報社、福井新聞社、神戸新聞社、山陰中央新報社と、新潟県、青森県、秋田県、福井県、兵庫県、鳥取県、島根県。
後援団体は、実行委の6新聞社に山形新聞社、北日本新聞社、北國新聞社、京都新聞が加わった「プレスネットワーク日本海」のほか、内閣府、総務省、一般社団法人「移住・交流推進機構」、NPO法人「ふるさと回帰支援センター」、一般財団法人「地域活性化センター」、一般社団法人「生涯活躍のまち推進協議会」。日本政策金融公庫が協賛している。


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