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「現代の名工」に中川寿男さん(70)=琴浦町三保= 神鋼機器工業(倉吉)

ガスボンベ製造に使う工具を旋盤で削り込む中川寿男さん

厚生労働省が卓越した技能者を表彰する2017年度の「現代の名工」に、鳥取県内から、旋盤工の中川寿男さん(70)=琴浦町三保=が選ばれた。県内では36人目。ガスボンベを形作る工具を、10マイクロメートル単位の精度で削り込む熟練の技は、製品の安全性になくてはならない。近年は後進の育成にも力を注ぐ横顔を紹介する。

幼い頃、自宅近くの鍛冶店が大好きで、鍛錬の作業に見入っていた。もの作りへの関心は募り、中学を卒業後、ガスボンベ製造で国内2割のシェアを占める神鋼機器工業(倉吉市海田東町)に、旋盤工として就職した。

鉄板を挟んで延ばし、ボンベの形にする高硬度の金属工具を作り、修理する。鉄板の厚さが均等に7ミリになった上で、ボンベの断面が真円になるよう、測定器で測りながら、手動で工具を少しずつ削り込む。

ボンベは上部と下部を別々に作り、最後に溶接する。ボンベの安全性に関わる大切な工程では、中川さんの考案したボンベの固定用具が、形状を整えるのに威力を発揮。現場の生産性向上にも貢献する。

追随許さぬ旋盤技術  努力怠らず後進も指導

半世紀以上、技を磨く努力に終わりはない。「削り込むための工具や技術は日々進化している。人の仕事を見ながら、自分ならどうするか、常に考えている」。

定年後も再雇用で工場に残り、6人の旋盤工の中では最年長。同僚への指導に当たる一方、県内の高校へ足を運び、もの作りを志す若者を教えることもある。「若い人には若い人なりの考え方がある。正解は自分の方法以外にあるかもしれない」と謙虚な気持ちで若者たちに接する。

6日は東京都内のホテルである表彰式に出席する。「表彰は大きな励み。健康に気を付けながら、まだまだ会社や社会に貢献する」と意気盛んだ。

(2017年11月6日付 山陰中央新報掲載)

 


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