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再生医療用細胞 品質管理へ新システム  島大発企業

島根大医学部発の医療系ベンチャー企業「PuREC(ピューレック)」(出雲市塩冶町)が、名古屋大などが開発した画像処理や人工知能(AI)技術を用いて再生医療用細胞の品質を判定するシステムを導入した。同社が製薬会社などに販売している「間葉系幹細胞(REC(レック))」の培養効率を高め、省人化やコスト低減効果が期待できるという。

再生医療用細胞は機能不全になったり、欠損したりした生体組織を回復させるために用いられる。製造段階では、スタッフが顕微鏡で細胞の品質を確認し、順調に培養できるかどうかを予測しているケースが多い。ただ予測精度には誤差があるほか、手間や時間がかかる課題があった。

名古屋大大学院の加藤竜司准教授と画像処理ソフト開発などのイノテック(広島市南区)は、細胞の画像データを基に形状を数値化し、品質を判定するとともに、今後の培養状況を予測する技術を開発。培養に適さない細胞については、早い段階から作業をやめることができ、生産効率を高められるという。

省人化やコスト低減効果に期待

再生医療細胞の品質判定機能などを備えたシステムの導入について説明する松崎有未取締役(左)=広島市中区、広島商工会議所ビル

PuRECは2016年1月、島根大の再生医療の研究成果を生かすために設立。骨髄などに含まれ、骨などの再生医療に使われる幹細胞の一種RECの生産、販売を手掛けている。細胞の培養工程では現在、社員3人が顕微鏡による確認作業を行っており、10月に導入したシステムで作業効率を上げ、安定生産につなげられるのに加え、他の開発案件に人員をまわすことも可能になるという。

広島市内で20日、名古屋大関係者らと会見したPuRECの松崎有未取締役(島根大学医学部生命科学講座教授)は「人員の確保が難しい中にあって、省力化が期待できるシステム導入の意義は大きい」と話した。

 

(2017年11月21日付 山陰中央新報掲載)


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