たたら製鉄(島根県)
たたら製鉄(島根県)
石州和紙(島根県)
石州和紙(島根県)

「骨ねじ」制作大幅時短 島大医学部など官民共同 新型加工機を試作

島根大医学部が地元企業などと共同で試作した骨ねじの新型加工機=出雲市塩冶町、同大

島根大医学部(出雲市塩冶町)整形外科教室は、島根県産業技術センター(松江市北陵町)、自動車部品製造のヒカワ精工(出雲市斐川町荘原)などと共同で、骨折治療の際に、患者自らの骨をねじ状に加工して患部の接合に使う「骨ねじ」を作る新型加工機を試作した。従来機よりも操作性が大幅に向上し、加工時間が4分の1程度に短縮できるため、患者の負担軽減につなげられる。改良を進め、2年後をめどに臨床研究での利用を目指す。

同教室は2004年、骨ねじを活用した治療法の研究に着手した。骨ねじは、患者の腰やすねから採取した骨片を、手術室に置いた機械を使ってその場でねじ状に精密加工。手や足、膝などの骨折部分の接合に用いる。患者自身の骨を使うため、異物反応が起きないほか、術後は周辺部と同化するため、金属ねじのように除去手術の必要がない。患者の骨を使うため安価で済み、医療費の抑制効果も期待できるという。

操作性向上 患者の負担軽減

骨ねじの制作には従来、工業用旋盤を改良した加工機を使っているが、ねじ1本の加工に約1時間かかる上、プログラミング入力などの煩雑な作業を行う必要があった。新型機は専用ソフトを搭載し、ねじの形状に関するいくつかの数値を入力すれば、自動的に加工する。時間は従来の4分の1の15分程度で済み、患者の負担が軽くなる。

同教室は大学の倫理委員会の承認を得て、07年から17年までに10~60歳代の患者12人に手術を実施。12例のうち2例については、退院後に骨を採取した部分が骨折するなどしたが、そのほかの10例についてはいずれも経過は良好という。骨ねじを臨床応用したのは、国内では初めて。

新型機を用いた臨床研究を19年度に始める予定で、今後、減菌対応などの改良を施していく計画。同大整形外科教室の内尾祐司教授は「加工時間を大幅に短縮できる加工機ができたことは大きい。治療法を確立し、広げていくきっかけにしたい」と話した。

各県ものづくりスタイル ルビーグランプリ大賞に東京2企業 都内で表彰式 各県ものづくりスタイル 恵良媛の里(江津・二宮) 地元米で発信、絵馬などセットに