たたら製鉄(島根県)
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石州和紙(島根県)
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「村下の卵」若者2人奮闘 奥出雲の日刀保たたら 景山さん・嵐谷さん

  誇り胸に鉧出し

2018年の操業を始めた島根県奥出雲町大呂の日刀保(日本美術刀剣保存協会)たたらで、村下(むらげ)(技師長)と共に作業する「村下養成員」に地元出身の若者2人が新たに加わり、汗を流している。ともに村下を目指す景山修平さん(28)=奥出雲町大呂=と嵐谷康平さん(25)=同。炉の材料作りや砂鉄運びなどを行い、27日早朝に鉧(けら)出しを迎える。

原料の砂鉄をすくいやすい位置に積み上げる景山修平さん(左)と嵐谷康平さん=島根県奥出雲町大呂、日刀保たたら

日刀保たたらは、日本古来の製鉄技術・たたら製鉄を営み、日本刀の原料となる玉鋼を生み出している。

2人は日立金属安来製作所社員で近くに住む養成員の男性から「たたら製鉄に関われる可能性がある」と誘われ、国内で唯一伝わる伝統技術に誇りと魅力を感じ、身を投じることを決意。同社に入社した。

現在の村下2人は70代後半と80代前半で、他の養成員9人の平均年齢も40代半ば。技能を絶やさずに受け継ぐには若い力が必要だった。17年秋、養成員になるための面接をした、日本美術刀剣保存協会の黒滝哲哉たたら・伝統文化推進課長(55)は「2人とも地元の若者で、村下になる強い意欲を示してくれた。とても心強い」と話す。

火入れ式があった24日は神事の手伝いや、炉の材料となる粘土を足でこねる作業、炉へ投入する砂鉄をすくいやすい場所へ積み上げる作業などに励んだ。

景山さんは「長い歴史があるたたら製鉄の作業に携われてうれしい。始まったばかりでどきどきしている」、嵐谷さんは「いよいよ始まったなという気持ちだ。体力が持つ限り精いっぱい頑張りたい」と目を輝かせている。

(2018年1月27日付 山陰中央新報掲載)

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