津軽塗(青森県)
津軽塗(青森県)
ブナコ・スピーカー(青森県)
ブナコ・スピーカー(青森県)
二唐刃物鍛造所(青森県)
二唐刃物鍛造所(青森県)
津軽塗眼鏡(青森県)
津軽塗眼鏡(青森県)

「南部菱刺し」作家らが連絡会/八戸

南部菱刺しの伝統的な模様を網羅する、制作中の作品を手にする中村さん

青森県八戸市などに伝わる「南部菱(ひし)刺し」のPRや普及に向けた活動で連携を進めようと、作家らが17日、「南部菱刺し連絡会」を設立する。発起人代表で県伝統工芸士の中村禮子さん(69)=同市のアトリエ縹(はなだ)HANADA主宰=は「菱刺しの認知度を高め、技法や模様を継承するため、刺し手同士の交流を深めたい」と思いを語る。
南部菱刺しは同市など南部地方に伝わり、麻布を綿糸で刺し縫いして幾何学模様を施す。農村の女性たちが手仕事として行い、約200年の歴史があるとされる。県内の刺し子でも、菱刺しが偶数目で刺すのに対し、津軽地方の「こぎん刺し」は奇数目で刺すという違いがある。
中村さんは、南部菱刺しはこぎん刺しに比べ情報発信が少なく、作家らの横の連携が進んでいない-と県外の専門家から指摘があったとして「県内外に工芸品としてアピールして、刺し手が制作を続けられる環境をつくるため、互いに助け合っていかなければ」と連絡会の必要性を訴える。
連絡会は作家や愛好者ら約20人で組織。研究者らの協力を得ながら、将来的にはインターネットなどを通じた情報発信や、子ども向けの教室開催なども視野に入れ、関係団体との調整を進める考え。
中村さんは、染織や刺し子などの関係者らが集い7月に山形県で開かれる国際会議で、南部菱刺しの特徴を伝える作品を展示したいと、伝統的な模様を網羅して刺す横90センチ、縦4メートルの大作を制作中。「生活必需品でありながら多様な模様を施し、昔の人の創意工夫にあふれているのが菱刺しの魅力。近年、南部菱刺しへの関心が高まっているが、継承には若い力が必要。若い人にも針を持ってもらえるようにしたい」と話す。
連絡会発足式は17日、同市の八戸ポータルミュージアムはっちで。市民集団「まちぐみ」のプロジェクトで、市民らが南部菱刺しの模様などを刺したはっち備品の椅子などを展示する「まちぐみ展3」の会場内で行う。

(2018年3月17日付朝刊 東奥日報掲載)

各県ものづくりスタイル 三農生が製作体験/きみがらスリッパ 継承を 各県ものづくりスタイル 大鰐産カシス使いサイダー開発/成貴農園