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県水試と米子高専がタッグ イカ墨止め処理専用機器開発 19年度中実用化へ

 汚さず出荷 容易に

県水産試験場(境港市竹内団地)が米子工業高等専門学校と共同し、イカの墨止め処理専用の機器開発に乗り出す。揺れる船上でも簡易に使えるホチキスのような機能を持たせ、イカ墨の吐き出し口を閉じる方法を想定。料理レシピで多用されるようになった墨袋を残したまま出荷でき、墨の汚れを敬遠する市場への売り込みが容易になる。知名度の低い県産イカの高付加価値につながる試みで、2019年度中の実用化を目指す。

県水産試験場が墨止め処理専用機器開発のターゲットにするコウイカ=県水産試験場提供

県水試は昨年、墨袋を取り除く方法を開発。調理をしやすくした県産の墨なし白イカ(ケンサキイカ)「白輝(しらき)姫(ひめ)」のブランド化に道筋を付けた。ただ県内の沿岸で初夏に水揚げされるコウイカは墨袋が深部にあるため難しく、市場ニーズを促す処理方法の確立が課題になっている。

このため県水試海洋資源室は年間約25トン、約1200万円の水揚げのあるコウイカに的を絞って処理方法を模索。墨袋から伸びる墨汁腺の先端を釣り糸で縛り、試験的に市場出荷したところ、高価格で取引されるなど好感触を得た。ただ手作業で手間が掛かり、普及にはほど遠かったという。

共同開発では、海洋資源室のアイデアを基に米子高専電子制御工学科の中山繁生准教授が機器開発に着手。18年度中にめどを付け、使い勝手や安全性、製造単価などを見定める。19年度には開発した機器を使って処理したコウイカやアオリイカ、ソデイカの試験販売にこぎ着けたい考え。

コウイカの墨袋(右の黒い塊)とテグスを結んだ墨汁腺(左の細長い管) =県水産試験場提供

県水試によると、コウイカは吐き出す墨汁の量が多く、特に大都市圏の市場では取り扱いを手控えるケースも。機器開発が軌道に乗れば、高付加価値のイカとして引き合いが見込まれるという。

共同開発に乗り出す海洋資源室の太田武行主任研究員(42)は「沿岸漁業振興策として、漁場が近く水揚げ量も安定的なコウイカは可能性がある。魅力ある商品づくりで漁業者の所得向上につなげたい」と話している。

(2018年3月19日付 山陰中央新報掲載)

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