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事業者の半数「後継者がいない」 次代への引き継ぎどうする?

新潟県は古くからものづくりが盛んだ。金属加工産地として国内外に知られる燕市と三条市には約3200社もの中小零細企業がひしめく。他地域にも多くのものづくりが息づき、それぞれの高い技術力は自動車産業をはじめとする日本の基幹産業の土台を支える。ただ、最近は事業所の後継者難が大きな問題になっており、磨き上げてきた技をどう次代に引き継いでいくかが喫緊の課題だ。

「技ひと夢紡ぐ ものづくりの現場から」で紹介した玉川堂(ぎょくせんどう)(燕市)。金づちや木づちで銅板を打ち起こし、継ぎ目のない立体的な製品を生み出す「鎚起銅器(ついきどうき)」で知られる。

銅板を金づちで丁寧にたたき、鎚起銅器の製品を仕上げていく玉川堂の職人=燕市

職人の繊細な技で仕上げるやかんや急須などの表面は、味わい深い「鎚目(つちめ)模様」で彩られる。決して安価ではないが、丈夫で使い込むほどに光沢を増す製品の人気は高い。

全国有数のものづくりの街である燕三条地域には、玉川堂のように高い技術力を持つ工場が数多くある。金属洋食器の製造で成長を遂げ、技術をもっと高めたいという不断の努力の結果、今では自動車部品やハウスウエアなど多様化が進む。

ものづくりは県内各地で盛んに行われてきた。特徴的なのは、広い県土で地域ごとに異なる産業構造が見られる点だ。新潟地域では食料品製造業、長岡地域では機械器具製造業、上越地域では電子部品・デバイス製造業、見附、五泉、十日町地域では繊維工業が集積。それぞれで技術が磨かれ、引き継がれている。

日本の産業を支える新潟県のものづくり。だが、その伝統の技は今、大きな課題を抱えている。ものづくりに携わる大半は中小零細企業だが、その経営者の多くが「後継者候補がいない」と考えているためだ。

主に50~60歳代が経営する中小企業や小規模事業者を対象に、新潟県が昨年初めて行った「事業承継診断」によると、5割の事業者で後継者候補がいないと回答。うち半数近くが自分の代を最後に「廃業する」としている。「後継者はいないが継承したい」「後継者はいるが準備していない」などは全体の4割超だった。

廃業となれば伝統の技は途絶えてしまう。そうなれば自社だけでなく地域経済や日本経済に及ぼす影響は計り知れない。行政や金融機関なども巻き込み、円滑に事業を承継させる取り組みが早急に求められている。


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