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丹後ちりめん
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[技ひと夢紡ぐ ものづくりの現場から]7人の工芸サムライ(福井県) 異業種融合新たな風 消費者目線で商品開発

伝統工芸産地に刺激を与えている「工芸サムライ」のメンバー=福井県越前市

越前箪笥(たんす)のキャリーバッグ、若狭めのう細工のぐい飲み、越前漆器のタンブラー、インテリア用途の越前和紙。福井県内7伝統工芸の職人でつくるグループ「福井7人の工芸サムライ」の作品の数々だ。熟練の技術と新たな発想を融合させた作品を発信し、産地に新風を吹き込んでいる。

伝統工芸の異業種の職人同士を結び付けようと、鯖江市の眼鏡資材商社に勤める熊本雄馬さん(39)が発起人となって結成。グループ名は有名映画のタイトルを参考にした。

「もしサムライに加わっていなかったら…。そのときの自分を想像するとぞっとする」と話すのは、メンバーの1人で越前箪笥職人の山口祐弘(ゆうこう)さん(41)=越前市=。
職人として独立した5年前、経験に乏しい自分の力だけではいつか行き詰まるのではないか、との危機感があった。「ほかの職人たちと組むことで新たな作品を生み出せる」と考え、参加を決めたという。

美しい光沢が特徴の若狭めのう細工の職人、上西宗一郎さん(44)=小浜市=は産地の存続を目指す。職人は上西さんを含めてわずか2人。「サムライの活動を通じ後進の誕生につなげたい」と意欲をみせる。

活動を続ける中で大きな反響があったのは2014年秋に福井市内で開かれたファッションショーだった。監修したデザイナーの由利佳一郎さん(55)=兵庫県=の提案で、山口さんは越前箪笥形のキャリーバッグを製作した。金具の彩りはピンクパールゴールド。従来の箪笥にはない意匠は、若年層から絶賛された。越前和紙のウエディングドレスも披露され、伝統と現代的ファッションが融合した舞台は注目を浴びた。

現代的な発想を取り入れた職人たちの作品

職人同士だけでなく、フランス料理シェフら外部との商品開発も積極展開する。今では月に1、2回、県内外での展示会などの依頼が舞い込み、各職人への注文も着実に増えている。由利さんはサムライの活動について「伝統に固執せず、消費者を意識したものづくりと流通を考えている。第三者的にマネジメントする熊本さんの存在も大きい」と評価する。

さらに今年からは新たな試みとして、「リメイク侍」の活動も始めた。使われなくなった家具などを職人の技で再生させる取り組みで、熊本さんは「商売になるよう軌道に乗せ、産地をさらに盛り上げたい」。サムライ旋風を巻き起こすべく情熱を燃やしている。

(福井新聞社=文・吉川良治、写真・柿木孝介)

<福井の工芸サムライ> 福井県にある7分野の伝統工芸の職人が連携してブランド化を目指そうと、2014年に結成。メンバーは、マネジメント担当のリーダーも含め8人。7伝統工芸は、1500年の歴史を誇る越前和紙(越前市)、ユニークな形の金具が特徴の越前箪笥(同)のほか、越前打刃物(同)、越前漆器(鯖江市)、越前焼(越前町)、若狭めのう細工(小浜市)、若狭塗(同)。


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