三芝硝材が和紙職人と制作した作品。和紙を曲げガラスに挟んで仕上げた
ガラス加工の三芝硝材(高岡市岩坪、西英夫社長)は、インテリア雑貨の開発に乗り出す。2020年東京五輪を控え日本の伝統文化への関心が高まっていることから、曲げ合わせガラスと伝統工芸の和紙を組み合わせた意匠性の高い商品展開を目指す。
曲げ合わせガラスは熱を加えて曲線を持たせた2枚のガラスを圧着させる手法。圧着させることで強度が高まり、割れても飛び散らない。
同社は立山町の和紙職人、川原隆邦さんと協力。川原さんがすいた和紙を曲げガラスに挟んだ作品を制作した。透かしの技法をうまく利用し、魚の形や濃淡を浮かび上がらせた意匠性の高い作品に仕上がった。
川原さんは公募展「U-50国際北陸工芸アワード」で最優秀賞に選ばれており、同社と制作したこの作品も関連の展示会で注目を集めた。
同社は和紙を挟んだ大型の合わせガラスを北陸新幹線駅舎に建材として納入した実績を持つ。近年は日本の伝統文化である和紙を使ったガラスデザインへの関心が高まっていることもあって、一般ユーザーを対象にデザイン性の高い置物や雑貨などを考案し新たな収益源としたい考え。インテリアショップや百貨店での店頭販売、ネット通販などを検討していく。(2017年12月20日 北日本新聞掲載)